令和6年9月定例会

  • 質問内容: 水道水温の上昇対策、通学路の白線・表示の維持管理、児童発達支援環境と公園整備の充実

 

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「暮らしの快適さと、子どもたちの未来のために」

 

――令和6年9月定例会 一般質問レポート(土黒功司)


皆さんこんにちは。宇土市議会議員の土黒功司です。

 

令和6年9月定例会では、日々の暮らしに直結する3つのテーマ――

「水道」「子ども」を軸に質問を行いました。

 

いずれも、派手な話題ではありませんが、

「住みやすさ」と「安心」は、こうした生活の“足元”から生まれると私は考えています。


 

1.快適な生活の基盤を守る――水道水温の上昇対策

 

夏の暑さが年々厳しくなる中、

「お風呂の水がぬるい」「料理に使う水が熱い」――そんな声を聞くようになりました。

 

水道水の温度は、暮らしの質に直結します。

私は今回、「水道水温の上昇」という、見過ごされがちな課題を取り上げました。

 


 

1-1.30度を超える水道水

 

実際、私自身が自宅で計測したところ、ある日の水道水は30度後半

これでは「水」としての機能を果たせません。

温暖化が進む中、地下水や配水管の温度上昇が現実の問題になっているのです。

 


 

1-2.行政の“見えない課題”を見える化する

 

市としてこの状況をどの程度把握しているのか、また今後どんな対策を考えているのかを質問しました。

たとえば、

  • 貯水槽や配水管の遮熱・断熱対策

  • 夜間の水温モニタリング

  • 水源エリアの環境保全

 

といった“地味だけど効果的な改善策”が求められます。

 


 

1-3.暮らしの「当たり前」を守る

 

水は毎日使うものだからこそ、問題が表に出にくい。

しかし、快適な水環境はまちの基本インフラです。

私は、市民の「生活の当たり前」を守る政策こそ、最も重要な投資だと考えています。

 


 

2.子どもの安全を守る道――通学路の白線・表示の再整備

 

私は月に数度保護者として通学路を見守るボランティアとして活動しています。

その中で痛感するのが、「白線が消えている」という現実です。

 


 

2-1.見えない線が、見えない危険に

 

通学路の「止まれ」表示や横断歩道の白線が消えかけている場所が市内各所にあります。

カーブミラーも劣化し、車のドライバーから子どもが見えにくい。

こうした“視覚的なサイン”の劣化が、交通事故リスクを高めているのです。

 

保護者や学校関係者からも、

「子どもたちが車を避けながら登下校していて怖い」との声が多く寄せられています。

 


 

2-2.予算の再配分で安全を高める

 

私は、市に対して以下の点を問いました。

  • 白線や標示の劣化をどのように把握しているのか

  • 修繕の優先順位はどう決めているのか

  • 現行の予算で十分対応できているのか

 

特に強調したのは、「大規模な工事ではなく、小さな安全対策にこそ優先的に予算を」という点です。

白線の引き直しや標示の再塗装は、費用が少なく、即効性があります。

 


 

2-3.“すぐできる安全対策”から始めよう

 

私は、道路整備全体の中で、子どもの命を守る投資を最優先に位置づけるべきだと考えます。

白線1本で命が守られる――その意識を持つ行政運営を求めました。

安全とは、大きな事業計画ではなく、“小さな行動の積み重ね”から生まれます。

 


 

3.児童発達支援と公園整備――「子どもの未来を支えるまち」へ

 

今回、最も時間をかけて議論したのが児童発達支援の環境整備です。

 

発達に課題を抱える子どもたちが安心して通える施設や、

その家族が支え合える環境を整えることは、宇土市の未来を支える基盤です。

 


 

3-1.増え続ける支援ニーズ

 

宇土市の障害児福祉計画では、令和8年度には支援対象児童が159名に達すると見込まれています。

一方で、現在の市内施設では、受け入れが追いつかない状況が出始めています。

実際、約3割の子どもが近隣市町の事業所を利用している現状です。

 

「移動に時間がかかる」「送迎が負担」という声は切実です。

地域で支えられる体制の強化が急務です。

 


 

3-2.専門職と施設の“量と質”を両立させる

 

私は、市に以下を提案しました。

  • 作業療法士、言語聴覚士、臨床心理士など専門職の確保策

  • 市独自の奨励金や研修制度の検討

  • 利用者の声を反映したサービス改善

 

これらを通じて、「支援の数」だけでなく「支援の質」を高めていく必要があります。

 


 

3-3.“公園”も発達支援の一部に

 

発達支援というと施設中心の話になりがちですが、私は公園こそが子どもの社会性を育む場だと考えています。

滑り台やブランコの老朽化、遊具の偏り――。

「市外の公園に行かないと遊べない」という声が多いのが現実です。

 

だからこそ、バリアフリー遊具や自然環境を活かした感覚統合療法に使える公園整備を提案しました。

公園は「遊び場」であると同時に、「発達支援の現場」でもあります。

 


 

3-4.“選ばれるまち”は、子どもに優しいまち

 

児童発達支援の充実は、単に福祉政策ではありません。

子育て世代が宇土を選ぶ理由をつくる政策でもあります。

市長には、教育・福祉・都市整備が連携した横断的な仕組みづくりを要望しました。

 


 

終わりに――「小さな課題」を見過ごさない政治を

 

今回の一般質問で取り上げた3つのテーマは、

どれも“目立たないけれど、市民の生活を支える根っこ”の部分です。

  • 水の温度を下げる技術

  • 道路の白線を塗り直す予算

  • 子どもが安心して遊べる公園

 

一つひとつは小さな課題かもしれません。

しかし、それらの積み重ねこそが「暮らしやすい宇土」を形づくります。

 

私はこれからも、現場の声を丁寧に拾い上げ、実現可能な解決策を提案する議会活動を続けていきます。

市民の快適さと子どもの未来、その両方を守るために。

 


#宇土市議会 #子育て支援 #生活インフラ



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