
「九州のど真ん中」から、未来を動かす。
――令和6年6月定例会 一般質問レポート(土黒功司)
皆さんこんにちは。宇土市議会議員の土黒功司です。
令和6年6月定例会では、これからの宇土市を支える4つのテーマ――
防災・経済・子ども・ブランディング――について質問しました。
それぞれのテーマは違って見えますが、根っこは共通しています。
それは、「市民が真ん中にいるまちづくり」という想いです。
1.災害に強いまちへ――地区防災計画を“地域の絆づくり”に
ここ数年、線状降水帯による豪雨や地震など、想定外の災害が全国で相次いでいます。
宇土でも防災意識が高まる一方で、いざという時に地域単位で動ける体制がどこまで整っているのか――。
私はその現状を確認しました。
1-1.地区防災計画の進捗と課題
現在、宇土市では7地区で「地区防災計画」の策定が進められています。
これは、行政主導ではなく、地域が主体となって“自分たちの命を守る仕組み”をつくる取り組みです。
しかし、その活動を継続していくには、専門家の指導やワークショップなどの運営費が必要です。
私は議場で、「予算の裏付けがなければ地域防災は根づかない」と訴え、早期の予算化を求めました。
1-2.“防災”を“まちづくりの促進剤”に
防災計画づくりは、単なる避難計画ではありません。
世代を超えて話し合い、地域のつながりを再構築する「まちづくりのきっかけ」でもあります。
私は、「防災=人と人をつなぐ活動」と位置づけ、
他市の先進事例を参考に、地域コミュニティの活性化につながる支援制度を提案しました。
2.特産品を“誇り”に――市民の身近な場所からPRを
宇土市には、全国に誇れる特産品がたくさんあります。
有明海のノリ、宇土ネーブル、そして地元農産物や加工品――。
しかし、その魅力が市民自身に十分伝わっていないのが現状です。
2-1.庁舎を“ショールーム”に
私は、「市役所こそ、宇土の魅力発信拠点になるべきだ」と提案しました。
新庁舎1階の市民交流スペースに、地元特産品を紹介する常設展示を設ける――。
実際、人吉市や都城市では、庁舎内に観光案内と物産展示を組み合わせたコーナーを設置し、
市民と来訪者が“まちの魅力”を日常的に感じられる仕掛けをつくっています。
2-2.市民の中にブランドを育てる
地元の味や産品を「誰に届けたいのか」「どう伝えるのか」。
その第一歩は、市民一人ひとりが“宇土のファン”になることです。
庁舎での展示やイベントが、地域全体の誇りを育てるきっかけになる――
そうした仕組みづくりを、これからも提案していきます。
3.子どもサードプレイス――「静けさ」と「安心」をデザインする
現在、旧田中会館跡地で新たに整備が進む「子どもサードプレイス」。
私はこの施設を、「子どもたちが“安心して自分らしく過ごせる第3の居場所”」と位置づけています。
3-1.“心の居場所”の設計を
設計において重要なのは、建物の大きさや設備よりも「環境」です。
私は議場で、現地での騒音を実測し、新幹線やJRの通過時に70デシベルを超える音が確認されたことを提示しました。
特に、心に繊細さを抱える子どもたちにとって、音は大きなストレスになります。
そのため、防音・遮音対策をしっかりと講じることを強く求めました。
3-2.安心できる“第3の居場所”へ
子どもサードプレイスは、家庭でも学校でもない、もう一つの「自分の居場所」。
ただ過ごすだけでなく、相談したり、挑戦したり、仲間とつながる空間として整備されることを期待しています。
「心の安全」も「環境の安全」も、同じくらい大切に。
この考えを今後の設計・運営に反映させていきます。
4.「九州のど真ん中」から発信する宇土の未来
最後のテーマは、宇土市の新しいブランディング戦略「九州のど真ん中 うと」。
この言葉には、単なる地理的な意味を超えた“想い”があります。
4-1.“ど真ん中”に込められた意味
私は議場で、「この“ど真ん中”とは、地図の中心というより、“市民が真ん中にいるまち”という意味ではないか」と述べました。
災害対策でも、経済でも、教育でも――すべての政策の中心には、市民がいるべきです。
市民が行政の“対象”ではなく、“主役”としてまちづくりに関わる。
これこそが、本当の“ど真ん中”だと考えます。
4-2.ビジョンを共有するブランディングへ
私は、市長に対し、「このキャッチコピーをどう活かしていくのか」を尋ねました。
単なるスローガンではなく、市民・企業・行政が一体となって**“自分たちの言葉”として誇れるようにする仕組み**が必要です。
たとえば、公共施設やイベントの統一デザイン、PR動画や地域ブランドロゴの活用など、
“まちのストーリー”として共有できる工夫が求められます。
終わりに――市民が真ん中にあるまちへ
防災で命を守り、
特産品で地域を誇りに思い、
子どもたちに安心の居場所をつくり、
そして、「ど真ん中」という言葉に込められた誇りを市民と共有する。
これらはすべて、「市民が主役のまちづくり」につながるテーマです。
私はこれからも、現場の声を市政の真ん中に置き、
「九州のど真ん中から、心の通うまち・宇土」を実現するために、行動を続けます。
#宇土市議会 #地域防災 #ど真ん中うと
